ちょっと待った!は通用しない 〜神保良介Blog〜

役者・神保が身のまわりのことやら自分に起こったことやら考えていることなどを書き綴った、その記録。

カテゴリ: Essay

『子午線の祀り』、チケット好評発売中です!
回によっては残席僅少になってきています。お求めはどうぞお早めに。

IMG_1621
↑ 本チラシも完成‼︎

昨秋のリーディング公演も踏まえた新しい上演を目指す野村萬斎さんの演出の下、皆で試行錯誤を重ね作っていく稽古は時間が経つのがあっという間。
木下順二さんの劇言語や独特の劇構造と格闘する日々を送っています。

そんな稽古に先立つ4月の終わり、作品の舞台となる壇之浦に行ってきました。



リーディング公演時には、どういった土地でどういった情景で合戦が行われているのか、明確にイメージ出来なかったという感覚があったので実際の場所に行きたいと思いまして。

潮風に吹かれて、対岸まで遠くない海峡を走る潮流を眺めながら戯曲を読み、源平合わせて1300艘の船団の合戦を思い浮かべ。
今回の本公演ではそういった体験も生かして演じていきたいですね。

ちなみに、この作品、チラシにも記載されてますが英語翻訳されたタイトルは、
Requiem on the Great Meridian
というのですが、この、Meridianという単語が、子午線という意味のほかに、絶頂、全盛期という意味も。
まさに栄枯必衰の平家物語を描いたこの作品に相応しい…!


    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

蜷川さんの命日です。一年が経ちました。

当時、蜷川幸雄演出作品で使用された思い出の曲たちのプレイリストをApple Musicで作りましたが、ここに再掲します。サンプルが各30秒ずつは聴けます。




昨日、GEKISHA NINAGAWA STUDIO公演『2017・待つ』を観ました。

僕は『待つ』には2001年と2003年の公演に出演しました。2005年にもやる予定でしたがそれは公演中止になりました。
『待つ』は、出演者にとって、それはそれは苛酷で残酷な公演でした。おかげでだいぶタフになりました。
とにかく必死に、現在(いま)という時代とその中を生きている自分を問い、演劇と格闘しました。

今回の先輩達による14年ぶりの『待つ』を観て、蜷川さんは、自分のところの役者には演技力に加え、構成力や演出力も要求して育ててきたことを、ひさしぶりに思い出しました。
そして、自分もそのひとりとして、しっかりやっていこうと思いました。


「我々の表現に、普遍性と現代性と世界性を!」



    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

2016年最後の投稿で、「来年はもっとたくさん本を読む、そのためにKindleも買った」と書いたが、有言実行といってもよいだろう。一日の中で読書に割く時間は確実に増えた。殆どは電子書籍で読んでいる。

流石に、取り組まねばならない作品や台本が出てくると読書ペースは落ちるが、今年に入って初めのふた月ほどはかなりの時間を持て余していたため、読書が捗った。

小説、教養、エッセイの三種を並行して読み進める形をとってみたが、これが殊の外自分に合っていた。読んでいて集中が切れてきたら、ひと息入れて別の本に移るとまた集中力が戻ってくる。

小説は、基本的教養としても読んでおきたい未読の世界文学群に、日本の現代の作品、英語力の維持の為に洋書。

教養は、この歳まで疎いまま放置してしまっている分野(近現代史、哲学思想、経済)に関する新書などを中心に。

エッセイは、上のふたつに疲れてきた時のリフレッシュとなる刺激的なものを。

Kindleを購入したのも大きかった。
電子書籍リーダーを得たことで、即入手できる(セールも多い)、本のしまい場所に留意しなくて済む、軽いし眼が疲れない(スマホやタブレットとの大きな違い)、などなど自分にとっての利点が多く、加えてここ数年で電子書籍の数、種類がぐんと増えているため、次々に読みたいものが出てくる。

このブログをPC等でご覧の方には左側サイドバー下部に本棚が見つかると思うが、読み終えた、または読んでいる本は今年に入って二十冊を数えた。
さほどの読書家でもない自分にはなかなかの数字である。
Kindle内に積ん読している本もあるし、この調子でどんどん読みたい。

ただ、そうして読書に没頭しているとその分ネット上の読み物に関心が向かなくなってくるもので、気付けばブログもSNSも長いこと放置してしまっていた。

近くまた舞台の稽古に入るため台本以外の読書が減るのは避けられないが、そんな中でも少しは別の本も読んでリフレッシュできればいいな。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

「祝祭大狂言会2017」で大阪のフェスティバルホールへ行って来ました。


『唐人相撲』、世田谷パブリックシアター公演以来2週間ぶりで最後のステージ。
いやあ、楽しかったです。

申し合せ(舞台稽古)の時には眼前に広がる巨大な客席空間を前に「こんなに広い会場でどのくらい演技のおかしさが伝播するのだろう」などと思ってましたが、見当違いも甚しい。
最初から「おお?」と驚くほどにお客様の反応が大きくて、しかもお話が進むにつれ右肩上がり。
東京でも毎回かなり盛り上がりましたが、流石、大阪のお客様はレベルがちがう!

相撲の取組みの度にドッカンドッカン笑いが起こるわ、拍手が起こるわ、声援が上がるわ。
「次はどんな取組みで楽しませてくれるのか」という期待がキャパ2700の客席から伝わってくるので、こちらだってますますエネルギッシュになる相乗効果。

こんなに大きな会場であっても、こんなにも一体感が生まれることに感動しました。
狂言ってすごい。

終演後、萬斎さんも「今までで一番よかったです」と嬉しそうに仰って下さいました。
ご来場下さった皆様、ありがとうございました‼︎ 最高のラストステージでした。


この『唐人相撲』における神保の役割を書いておきますと、唐人たちの組む人間ピラミッドの土台のひとりとして、相撲取り(野村萬斎さん)に挑んで負かされておりました。
また、相撲取りに投げ飛ばされてきた臆唐(月崎晴夫さん)をキャッチしたり、相撲取りを皇帝から引き離したり(なぜかこの時だけは相撲取りが簡単に動かされる)と、狂言師の方との接触が多めでした。

しかし何といっても極め付けは、皇帝役の野村万作さんを、唐人達が騎馬の形で担ぎ、去っていくというラスト。
重要無形文化財保持者こと人間国宝が、神保の両肩を摑まれ、神保の左右の手に足を掛けられ、神保の真上でセリフを発される、息づかい、鼓動が伝わる。
客席からはお客様の、舞台からは一門のお弟子さん方のまなざし。
そしてこちらは(というか全員そうですが)よく滑る足袋を履いているのです。
これほどまでに稀有で、畏れ多くて、おっかない騎馬体験があるでしょうか。
何事もなく無事に全公演が終わって、心底安堵したのでした。


⬇︎ 装束の下に着る胴着、万作の会の倉庫に眠っていたものをお借りしましたが、神保が使わせて頂いたのはなんと。

先の稿で今回の出演を、「狂言への短期留学」というふうに書きましたが、そのたとえで続けるならば、留学した国の受け入れ先がとてもよくして下さり、自国にはない素敵な体験をたくさんすることが出来ました。
そして、その国が自分にとって以前より身近で好きな存在となりました。

現代劇の役者として、今回この公演に参加させて頂けた幸運と感謝は、どれだけ書いても足りません。
願わくはまたいつか、お祝いごとのある時に『唐人相撲』がやれますよう。
再見 再見 一路平和 (ツァイチェン ツァイチェン イールーピンアーン)。  


⬇︎ 世田谷パブリックシアターの公演ページにて舞台写真がアップされました。素敵ですよ。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

「狂言『唐人相撲』/『MANSAIボレロ』」、全3ステージ終了しました!


連日満員で立見まで出る盛況ぶりでした。ありがとうございました。
でも、そりゃそうですよね、自分が出ていなかったら絶対客で観に行ったと思いますもん。
賑やかに華やかに、世田谷パブリックシアター開場20周年をお祝いした三日間でした。

『唐人相撲』は、お祝い事のある時に上演される曲だと聞いていましたが、本番をやってみてなるほど、と。
拍手が起きたり、手拍子をしたり、客席も一緒になって「ホーチャ!」という唐音の掛け声をあげたりと毎回盛り上がり、劇場に祝祭的な空気が生まれていました。

開演して最初に素囃子がありましたが、それがすごい迫力で舞台袖からでも圧倒されましたし、袖での演奏も間近で見られて感動しました。

『MANSAIボレロ』は、客席から観たかったなあ。
舞台稽古では客席で見学させて頂きましたが、本番の萬斎さんの気迫は楽屋のモニターからもはっきり違いがわかるほどに別ものでした。

世田谷パブリックシアター、主劇場の舞台に立ったのは今回が初めて。
観客として、2階、3階からでも舞台が観やすくて好きでしたが、演者としても客席の空気が伝わりやすく一体感があって(特に今回は張り出し舞台でしたし)、ますます大好きな劇場になりました。
20周年記念プログラムはこの先1年続くので楽しみです。


さて、『唐人相撲』はあと1回やります。
4月22日(土)に大阪のフェスティバルホールで行われる「祝祭大狂言会2017」にて、トリの曲として演じられます。
キャパが、世田谷パブリックシアターの4倍以上もあるホールで、大阪のお客様の前で、どんな『唐人相撲』になるのかな。
楽しみです。


田口恵介さん、渡部直也さんと。
唐人武官役の中でも神保の付け髭はかなり立派なので、着てる装束が写ってないや。


    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

なんと狂言の稽古をしています。

世田谷パブリックシアター開場20周年記念公演「狂言『唐人相撲』/『MANSAIボレロ』」の『唐人相撲』に出演するのです。


まさか、現代劇役者の自分が狂言の舞台に、畏れ多くも、野村万作さん、萬斎さん、「万作の会」の皆さんと一緒に立たせて頂けるとは。
こんな機会、そう滅多にあるもんじゃなし。

『唐人相撲』は、狂言の中でも最も多くの演者が登場し、自由度も高い曲。
だから自分のような者も出させて頂けるのですね。
劇場オープン20周年記念ということで、わいわいと賑やかな舞台をお目にかけられると思います。

とはいえね、能狂言は全くの素人の神保ですよ。
早い話が、すべての動き所作が初めてという、こんなトップレベルの現場に参加しちゃってすいませんごめんなさい本当にいいのですかレベルの人間なので、カマエとかスリ足とか安坐からの立ち上がり方とか、一門の皆さんに教えて頂いてます。

慣れない所作に、普段使ったことのない身体の部位が大活躍している。痛い痛い。
無駄に動かず姿勢をキープしてるからなんでしょうけど、特に背中から首筋にかけての筋肉疲労が、まあ。
狂言の舞台に上がるということは、基本的には、身じろぎしたい欲求と闘い続けることなんじゃないかとすら、現段階では感じています。
身体を、こんな風に使ったことないし、こんな機会でもなければ一生使わない。それがやれるのだから、面白い。

舞台上での演技以外でも、現代劇の現場とは違うところがそこここに見受けられて、稽古の仕方とか、用語とか、一門の師弟関係のあり方とか、見るもの聞くもの、漂う空気まで、いろんなことが新鮮です。

まさに、狂言の世界へ短期留学、またはインターンシップで来た感覚です。

こんな得難い経験ができる幸運を噛み締めつつ、初舞台の新人の心構えで(というか事実そのものなんだけど)臨みます。


    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

JIMBO Ryosukeさん(@bon_ji)が投稿した写真 -

 
↑ こないだ香川県に遊びに行きまして。高松城天守閣跡からの瀬戸内海の眺めがなんだか浮世絵のようでした。


2016年は別れと出会いの年だったように思います。

役者なぞやっていると常に離合集散の繰り返しですが、この先もやっていく上で今年は少なからず転換期になるのかもしれないという別れと出会いだったかと思います。

来年の目標ってわけではないですが、もっと本を読もうと思い、Kindle買いました。 image
芝居の稽古に入っちゃうと台本以外の本がどうも読めなくなっちゃうんだけど、なんとかそこを変えていきたいぞ。

今年も一年間どうもありがとうございました。
よい新年をお迎え下さい。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

今月上演された紀里谷和明演出『ハムレット』について、協賛して頂いたPoptalkさんが公演終了後に「Poptalk MAGAZINE」というサイトに記事を載せて下さいました。
しかし、その文章にどうにも首を傾げざるを得ない箇所があり、堪らずツイートしました。





公演の成果を事後的に紹介する「レポート」ならば、他に適切な表現があると思います。
この企画における紀里谷さんの狙いを強調するために、文中にあるような表現で出演者のスキルやテクニックを具体的根拠も挙げずに貶めるのはフェアではありません。
本当は黙って見過ごしていればいいんでしょうけれど、さすがに出来なかったのでこのブログにも上げました。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

『ハムレット』、全公演を無事終えることが出来ました!
御来場下さいました皆様、誠にありがとうございました。

まるで格闘技のリングのように四方を客席に囲まれた、鮮やかで鋭い照明が光と陰を織りなす金属質の裸舞台の上で、高い集中力と強いエネルギーが持続する演技を要求される紀里谷さんの演出はハードで挑み甲斐がありました。

演技だけでは越えられない見た目を老人にして下さったヘアメイクさん達に感謝。 

三日間全6ステージの強行日程の公演でしたが、この規模の公演では到底あり得ない人数の強力なスタッフさん達がいて下さったお陰で、我々役者陣は芝居のことだけに集中させてもらえました。
その上全ステージ満員のお客様にお越し頂き、なんとも贅沢で恵まれた公演でした。


ありがとうございました!

↓ 劇中使用されたsaisaさんのVicissitudesという曲、好きでした。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

紀里谷和明演出『HAMLET』、激烈な稽古を重ね、とうとう小屋入りしました。

そして…
舞台美術が! 照明が! 衣裳が! すごくかっこいいのです!
小空間でこんな素敵な劇空間で演じられるのは、もう純粋に役者として悦びです。
もちろん写真はまだ載っけられません。あしからず。

当日券を若干枚数ですが、各ステージご用意させていただきます。
受付開始は開演の1時間前となり、先着順で販売させて頂きます。予定枚数が完売で受付終了とさせて頂きます。予めご了承くださいませ。

会場の場所はこの地図の通りです。↓
田園都市線桜新町駅徒歩約8分です。


明日9日(金)から11日(日)まで、三日間6ステージの公演です。
頑張ります! お楽しみに。
↓ 紀里谷さんもこうツイートしてます。
    このエントリーをはてなブックマークに追加 Clip to Evernote

このページのトップヘ