ロケ現場

先週は、とある映画の撮影がありました。
オムニバス形式の作品でその一編に出演しました。

舞台ばっかしやっている神保にとってはほぼ初となる映像での演技でした。
映像では当たり前のことが自分にはいちいち新鮮でした。

屋外で演じるのも初めての経験でした。
昼間に1シーン撮って日が暮れるまで待ったり、天気が回復するまで待ったり(台風の影響で危うく撮影中止になりかけました)。

人や車が行き交う往来で撮影する場合、その場所の許可はとっていても個々の通行者(車)にはとれないので、キャメラが回っている間だけ映りこまぬようご協力いただいて待ってもらいます。
そんな中で演技をしながらふと、考えてみたらこれけっこうエラそうだよな、なんて思いました(言葉は悪いですが)。
演劇なら(大抵は)どこか決まった場所を借りて稽古・公演を行うので、こちらの都合で道行く方々にご迷惑をおかけすることはないですから。
そういった、撮影クルー以外の人たちの協力もあって映画は作られるのですな。

ちなみに映像での演技については、俳優マイケル・ケイン著"Acting in Film"(邦題は『映画の演技』)がおすすめです。
入門編的な内容で、シーンやカットの前後のつながり(服装や体勢や仕草)に気をつけなければならないとか、撮影の準備ができるまでの待ち時間のこととか、これまで幾度となく読み返していたので、現場で戸惑わずに済みました。

とはいっても、キャメラを通した自分の演技がどう映っているのかは、自分でも皆目検討つきません。
完成した作品を観るのがおっかない。
公開は来春の予定です。