ベニサン・ピット
ベニサン・ピットに芝居を観に行った。
これまでたくさんの芝居をこの劇場で観てきた。
僕はピットの舞台には2度、ニナガワカンパニー・ダッシュ時代に『待つ』シリーズの公演で立っている。
熾烈な稽古を経て、全員で舞台を仕込んで、炊き出しをして、公演が終わったら撤収する。
軽い気持ちでは思い出したくないくらい大変だったけど、「これは自分達の公演なのだ」という気持ちで一生懸命だった。
スタジオ階段
ベニサン・スタジオ(稽古場×7)の鉄製の階段をえんやこらと最上階まで上ると、そこにはニナガワ・スタジオの稽古場がある。
7年間、そこでしょっちゅう稽古をしていた。
ほかの役者たちと組んだエチュード稽古だったり、公演に向けての全体稽古だったり、朝、ひとりでここに寄って自主稽古してから、コクーンやさいたまの稽古場に向かうこともあった。

たくさんの演劇人、そして芝居を観に来たお客さんと同じく、僕にとっても様々な思い出が息づく場所である。

ここは来年1月で閉館する。なくなってしまうのは寂しい。
ニナガワ・スタジオも先日、撤収作業をした。
僕も手伝いに行きたかったのだけれど、その時はワークショップに参加していて行けなかった。

たぶんここに来るのはこれが最後、見納めだろう。
紅三さん、ありがとうございました! 
スタジオ