6月が終わり、2008年も後半戦に突入しますね。早いもんだ。

てなわけで、25日に楽日を迎えた『Root Beers』を振り返ってみたいと思います。
ストーリー云々は観劇してくださったお客さんがブログなどで書いてくれているので割愛。

蔵助
KAKUTAホームページ内の「Root Beers稽古場日記」をチェックしてくださった方もいると思いますが、あの日記ではある時を境に一部の役者たちが掲載写真に登場しなくなったことにお気づきでしたか。
僕もそのひとりでしたが、べつに村八分にされたのではなくネタバレ防止のため。役柄に合わせて髪形など変えたからでした。
で、僕の役はこんな外見。
蔵助芝居をご覧にならなかった方もこの見た目でなんとなくわかるとは思いますが、山田蔵助というヤクザ。青山勝さん演じる主人公の舎弟のひとり。
髪にパーマをあてて、顔には特殊メイク用ワックスで傷を作る(汗をかくとだんだんとれてしまうのがやっかいだった)。
そして写真の服装はすべて自前。
普段着ているものでも組み合わせ如何でけっこう様になることに自分でびっくり。ついでに意外と強面に見えることにもちとびっくり。

再演
本作品は2004年に初演されたものの、改訂版再演。
再演からの初参加という経験はこれまでも何度かあり新作とは作り方が違ってうんぬんかんぬん、というのは別の芝居の時にも書いた気がするのだが、今回は初演を踏襲していくような感じの稽古ではなかったので(僕は初演を知らないし)新作のような感覚でやれた。
それに、役者が変わったことでキャラクター設定などが僕にあてて書き換えられた。初演を知らないので比較はできないけれど、うれしい。
いやでもホントいつかは初演にも出ている芝居の再演というのをやってみたい。もはや密かな夢になりつつあります。

初演の蔵助はKAKUTA劇団員の横山真二さんが演じたが、再演は別の仕事と時期が重なってしまって出られなかったのだ。
僕が以前、別のKAKUTA公演で拝見したシンさんこと横山さんはすごく面白くて、初演と比較されるプレッシャーは少なからずあったし、シンさん自身再演ができなくて悔しそうだった。
今回はこういう形になったけど(そのお蔭で僕が参加できたのだが)いつか共演したいです。

外国語
『Root Beers』はLAのコリアンモーテルが舞台で、日本語に加えて韓国語、英語が飛び交う(字幕的なものはなし)。
韓国人を演じる役者さんたちは指導を受け、かなり特訓していた。
カオ&リョウスケ写真は相手役だった韓国人・ヒバリ役の大枝佳織さん。舞台上で接している時は日本人の感じがしなかったのがすごい。
あ、そういえば蔵助もちょっとだけ韓国語喋ったんだった(片言レベルでOKな設定で)。

で、英語の台詞は不精自分が監修(というほどのものでもないけど)させてもらいました。
あと、開演前にはニュース番組の形式で、携帯電話の電源は切って下さいなどの場内アナウンスを舞台上のテレビで流したのだが、その英語で喋ってる声も神保でした。

KAKUTA漢祭り
最近、自分の中で劇団という形態自体にあまり良いイメージが持てなくなっていた。
そこへ、今回KAKUTAに参加させてもらい、劇団っていいなと思った。ホント素敵な劇団です。
劇団外のスタッフの方々や客演の方たちもみんないい人たちで、やっぱりいいところに集まってくるものです。
今回見逃した方も、次回公演が9月末にあります。神保は出ませんがおすすめします。

でもって今回は、「漢(オトコ)祭り」と銘打っての公演でした。
といっても「よーし、ここはひとつ漢を見せちゃるけん!」みたいになってたわけではなく、むしろ自分なぞ、"漢"と書いてあったら迷わず"カン"と読む、というくらい漢とはほど遠いところで生きてきた感さえあるわけで、どうなるのかなと思っていたけど、戯曲・演出・共演者のみなさんの力を借りて、まあ何とか自分なりの漢の部分を見つけられたみたいです(人によっていろいろな"漢"があるということは芝居でも描かれていたし)。
せっかくだから(?)普段の自分ももう少し漢レベルを上げていこうかな、と思っとります(こういうこと書いてる時点で間違ってるわな)。

今回の現場で僕は下の名前の"良介"で呼ばれていた。
劇団ワークショップに参加した時に「あだ名もしくは下の名前で呼び合う」ということで、普段下の名前で呼ばれないくせになんとなく下の名前にしてしまったのだ。
これが新鮮だったし、あだ名よりも親密な感じがしてみんなと打ち解けやすくしてくれた。
そして前々回書いた、誕生日の出来事は忘れられない。
上の、佳織さんとの写真で僕が着ているピンクのTシャツ(劇場ロビーで売っていたオリジナルTシャツ)と被っている帽子はその時にいただいたプレゼント。

大入り袋&おまけCDKAKUTAに初参加させてもらって、ここでは「自分達が真剣に、楽しんで、周りにも真剣に、楽しんでもらう」とでもいえばいいのか、そういう感じでやっているように感じた。
芝居はもちろん、「おまけCD」(チケット先行予約のお客さんにのみ配布される)など随所にそれは表れていて。それにすごく刺激を受けました。

出会いはいろんな巡り合わせで起こるものだけど、『Root Beers』再演まで辿り着けたこの巡り合わせに感謝。
また会いましょう。
KAKUTAホームページ内で「Root Beersフォトギャラリー」がアップされていますので、よかったら合わせてご覧ください。