国立新美術館の『フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展』へ。

『牛乳を注ぐ女』、予想していたよりも小さかった(45.5×41cm)。
でもそれにしちゃあ、細部までじっくり鑑賞しようとしたときに、手前に設置されている“これより先には入らないで下さい”バーが我々を必要以上に遠ざけてる気がしたが。
でもでも、光や質感の描き方が素晴らしく、空気感までこちらに伝わってきそう。美術のことは全くわからないけど、名作と言われるだけのことはあるのだなあ。

赤外線調査によって、「この作品制作の裏にはフェルメールのこんな工夫、試行錯誤があったことが分かった」というのも紹介されていて、ほおほおと思ったんだけど、こういうのって、作者によっては、公にされたくない人もいるんだろうな、とも思った。

僕が言うのも全くもっておこがましい話だけども、表現する人って、作品形成に至るまでの全てのプロセスは知られたくないっていうのはあると思う。
僕個人のことだったら、この部分での工夫とか苦労は話してもいいけど、こっちのこれについては他者に語るようなことじゃないっていう線引きはあるもの。
もちろん、作品を享受する側になれば、制作秘話を知りたいという気持ちは僕もあるけど。
まあでも、すでに亡くなった人の作品なら何を調べ出そうと「死人に口なし」なのかな。