中学の保健体育では男女共に、これまでの武道とダンスのどちらかを選択する仕組みから、両方学ぶように変更するそうだ。
自ずと男子は武道、女子はダンスを選ぶ傾向にあるという。たぶんその「流れ」に逆らう人はごく少数でしょうね。
両方を必修にすることがいいか悪いかは置いておくとして、武道もやりたかった女子や、ダンスがやってみたかったなと思っていた男子にとっては朗報だ。僕も、当時どう考えてたかは忘れてしまったが、実はダンスを選びたかった人間だったろうし。

でも待てよ。ダンスって体育なのか?
器械体操とかならスポーツの範疇なのだろうけど、ダンスとなると「表現・芸術」の分野に入るような気がする。
「表現」とでも「演劇」とでも好きに呼べばいいけど、なんで日本には、そういう科目がないのだろう。
表現する、という行為に出会う機会が少ないと思うのだ。

『アクターズ・スタジオ・インタビュー』を見ていると、芝居や演技になんか全く興味がなかった人間が、必須科目だから(または単位が足りなくてしぶしぶ)という理由で、授業を通じて演じることへの面白さに目覚め、俳優を志した、というケースはよく出てくる。
別に役者にならなくても、授業を通じて、演劇や表現することへの関心を持つ人は増えるはずだし、そうなれば質の高い観客も増えていく。
そういうチャンスがひとつ少ない日本って、なんか、残念だなって思うのだ。

そんなことより(もちろん「そんなこと」なわけないのだけれど)台風9号直撃が大変そうだ。7月に公演中だった時の、台風接近を思い出す。
関東地方にお住まいの皆さん、どうぞ気をつけてくださいね。