高校演劇部時代の仲間たちと飲む。いやあ、よく笑った、笑わせた、笑われた(?)。
この連中との関係は自分にとって特殊で特別なものである。
普段、僕が連中に会うことは全くなく、年に1度か2度、何人かで集まるくらい。5年ぶりの再会とかになっても、そういう感覚は起きない。そのくらい濃密な数年間を一緒に過ごしてきたのかもしれない。
もう10年の付き合いになると聞いて、ちょっと驚いた。

仲間たちの中で、現在も演劇をやっているのは3、4人くらいで(あんまり沢山いてもそれはそれでどうかと思うが)、ほかは、それぞれの道を見つけて(或いは探して)いるが、会うたびに、みんな少しずつオトナになっていってるな、と感じる。
僕が基本的に一貫して同じことをやっているからかもしれない。
たとえば、受験→大学生活→その先の進路、というような節目があって、少しずつ何かが変わっていって、そして定まっていくのだろうけど、自分の場合は約10年前くらいから、まず演劇や演技することが中心にあって、その周辺にいま挙げたような諸々のことがあったために、気持ちの上での変化が起きたことがあまりない。
大学時代、周りが言っていることばの意味が理解できなくて、「『シュウカツ』って何?」と聞いてしまった。変な顔をされた。「就活」のことだった。
そんなわけで、やりたいことをやり続けて何となく今にまで至ってしまっているわけで、考えようによっちゃあ、実にわがままというか勝手というか、いい加減なものである。
もちろんそれなりの代償も払っているのだろうけども。

しかし熱しやすく醒めやすい自分が、まあよくもこれだけの間、おなじことを続けているものだと我ながら思う。
「下手の横好き」
「好きこそものの上手なり」
……後者の方がいいな。