公演が終わって、ひま〜な時間が増えたので、何か(お金のかからない)面白いことはないかしらん、と考えて、そうだ、ハムレットの七つの独白を覚えてみよう! と思いつきました。
ま、自主稽古みたいなものですね。
何となくそう思い立った背景には、例えば英国(米国も?)の舞台俳優ならハムレットの独白くらい諳んじられるぞ、という勝手なイメージがあったから(いや実際は知りませんが国語の授業でやるくらいだからそうなんじゃないかと)。
それと、先の公演でやった演技とは何か対極のことをしたいなと思ったからでした。気分転換に。
てなわけで、一日に独白ひとつを目安にして、松岡和子さん訳の台詞をうちで一人ぶつぶつ、いや、わーわーとやって、ちょうど一週間で覚えました。
喋っていて面白いのは(という括りも変ですが)、第一独白、そしてやはり"To be, or not to be"の第四独白でした。
これ、やってみたら結構楽しくていい訓練にもなったので、次は『リチャード三世』の冒頭の台詞や『お気に召すまま』のジェイクイズの有名な台詞なんかをやろうか、なんて思ってます(どちらも以前出演した作品だから覚えてた気がするんだけど忘れちゃった)。
一人でやるならモノローグの方がいいね。
そういえば、日本の作品で諳んじられて当然、みたいな名台詞ってそんなに思いつかない。
以前に壤晴彦さんのレッスンを受けた時、『勧進帳』の弁慶の「それつらつらおもんみれば」から始まる長台詞を覚えましたが、やっぱり歌舞伎など伝統芸能の作品になるんでしょうか。
『外郎売』の「拙者親方と申すは」で始まる口上は、発声・滑舌の訓練のために覚えている役者(アナウンサーも)が多いみたいですが、神保は覚えてません。やってみようかな。
あとは寅さんの啖呵売とかも言えたら楽しいかも。
ちなみに日本の作品で僕が諳んじられるのは、『近代能楽集』の「弱法師」の長台詞。
なぜかというと、ニナガワカンパニー・ダッシュのオーディションの課題だったから。
散々稽古したので10年経ったいまも覚えてます。