ちょっと待った!は通用しない 〜神保良介Blog〜

役者・神保が身のまわりのことやら自分に起こったことやら考えていることなどを書き綴った、その記録。

2007年04月

今週は、三人芝居の翻訳劇を2本観た。
とはいっても、この条件で狙って観劇したわけではなく、後になって(というかこれを書き始めてみて)共通項があったことに気づいた。まあ狙ってもなかなかこの縛りでの連続観劇は難しいだろうけど。

フランスのウージェーヌ・イヨネスコ作『授業』(東京乾電池)と、
イギリスのシャン・カーン作『CLEANSKINS』(新国立劇場)。

で、結論から言うと、どっちの芝居も凄くよかった。
いい戯曲だし(『授業』は不条理劇の名作と呼ばれている)、翻訳劇臭さがほとんど感じられなかったし、少人数ならではの濃密な空気をたっぷり味わうことができた。
どちらもまだ公演中なので詳しいことは書かないけれど、面白い作品だった。

あ、そういえば自分が夏にやる芝居も翻訳劇なんだった。
でも、シェイクスピアとなると、翻訳劇は翻訳劇だけども、たくさんの修飾に溢れたレトリックを使うこととか、一度喋りだすとしばらく喋り続けてるような人がよくいるとかの特色の方が強いから、翻訳劇をやる、というよりもシェイクスピア作品をやる、という意識の方が強くなるのかもしれない。

そういえば、大型連休が始まるんですね。
僕にはほとんど関係ないんですけども、お休みになる皆さんにとって素敵な連休になりますよう。
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稽古開始までまだひと月ちょっとあるが、台詞を入れて(=覚えること)いる。自分が喋る予定の台詞はもちろん、喋らないであろう台詞も。
正直、僕はいままで台詞覚えで苦労したことはあまりなく、どちらかといえば得意な部類に入るようだ。

基本的には何度も喋って覚えていくのが僕のやり方だ。頭の中で反芻するよりは、小声でいいからとにかく口に出してみるのがいい。
なので、外を歩いているときなども台詞をぶつぶつつぶやいていることが多い。もちろんなるべく小声で。感情を籠めながらの方が良いので、多少なりとも籠める。となると自然とそれが表情にも出てしまう。
“妙にドラマチックな表情を浮かべながら何かしらをつぶやき歩く男”
これはちょっと怪しい奴である。

電車内でもやることがある。さすがに無声にするものの、口を動かすことはしている。冬場であれば上着の襟やマフラーで口元を隠すこともできるからあまり目立たないが、それ以外の季節では、“電車内で妙にドラマチックな表情を浮かべながら口を動かす男”になる。やはり怪しい。

と書いていて、マスクをするという手があるな、と思いついた。鼻から顎まで覆うタイプのものならモゴモゴやってても、多少表情がついてしまっていてもわからないだろう。今度やってみようか。

そんないうわけで、もしあなたが何かぶつぶつやっている人を見かけたら耳を澄ましてみてください。ひょっとしたらその人は台詞を入れようと励んでいる役者かもしれません。
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選挙カーがうるさい。
選挙運動することは全く悪いことではないのだけれど、人の迷惑になっちゃあいけないんじゃないのか。しかも、わざわざ閑静な住宅街にまで来て大音量で喋らなくともいいのではないか。

選挙カーのうるささ(音量の大きさ)も候補者によってまちまちだが、毎日のように、あまりにでかい音量で候補者の名前を連呼し続けられると、こいつだけには絶対投票しないぞ、という気にもなるというものだ。ついに今日は、その音量の大きな候補者陣営がうちにまで電話してきて、よろしくお願いします、ときた。
何か、やる気の出し方を間違えてはいないだろうか。

候補者本人には直接的な責任はないだろうが、選挙カー担当者(?)のセンスが悪ければ、どんなにその志が真っ当であってもマイナスイメージに繋がるのだ。
でもその担当者を選んだのは誰々で、その誰々を選んだのは……と、もとを辿れば候補者にも責任があるということにもなるかもしれない。

役者をやっていると、個々のセンスの重要性について否応無しに考えされられることは多々あるが、クリエイティヴなことに限らずどんな物事においても、その人のセンスが実は結果を左右する大きな要因であるということを、自覚していない人が多いのかな。

と、偉そうなことをブログに書くのにも、ある意味僕のセンスが問われることになるわけだが。
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寒い。他の土地も大差ないのかもしれないが、少なくとも首都圏とその付近は寒い。
いまだに1月と同じ服装をしているのは単に自分が寒がりなだけかもしれないが、でもやはり肌寒いんだから仕方ない。

もう過ぎたことなので書くが、2週間ほど前にインフルエンザにかかっていた。
寒気がしたと思ったら、あっという間に39℃を超える熱を出したので、まさかそんなはずはと思いながらも、病院で検査してもらったら、そうだった。

「いやでもあの、昨年末に予防注射を打ってるんですけど……」

「ああ、注射を打ったからといって絶対かからないというわけではないんですよ」

いや、そりゃそうかもしれないが、こっちにしてみれば、こんな辛い思いをしたくないからわざわざ金を払って腕に針を刺されにいったわけで(注射された腕がだるくなるのだということを覚えていれば利き腕ではない方に打ってもらったのにすっかり忘れていたというエピソードもあった)、すっかり意気消沈してしまった。まあ、高熱出してる時点で意気はほとんど失っていたが。

日々手洗いをしてうがいをして注射まで打ったのに、それでも寝込んだ。他にどんな手立てがあるというのだ。最終的には気を張ってるかどうか、みたいな精神論にいくしかないような気もするが、結局は運かな。

とにかく今は元気なので良しとしよう。
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7月から上演される『お気に召すまま』、もう先行発売などでのチケット争奪戦が繰り広げられているらしい。ありがとうございます、ご苦労様です。

自分も、以前はよく前売り開始日の早朝からプレイガイド前に並んだものだ(と書くと、何だか年寄りの回顧録みたいだが)。
週末だってのに早起きして、眠い目を擦りつつ赴いたそこには、既に数人の人が列を成している。
「あ、あんたら一体何時からそこにいるんだ?」と聞いてみたい気持ちを抑え、待つこと数時間。やたらと伸びていく列の長さに、人気アーティストのコンサートチケット発売日と重なっていることを知って焦る。
「違うんだ、そっちは東京ドームだからいいけど、こっちはそれとは比べものにならんほどキャパの小さいところのチケットが欲しいんだ。もう、なぜ全員一緒くたに並ばなきゃならないんだ?」
そしてようやく開店。前の人が席が気に食わないとかでなかなか購入を決めないのを後ろからやきもきしながら見守り、そろそろ自分の購入の番、となったとき、「何々のチケットは全公演完売となりました」。
かくして、この、何とも言えぬやりきれなさを抱え、列に並んで秘かに同じ公演を狙っていたであろう同士達に連帯の挨拶を送りつつ、帰路につくことになるのである。

最近はインターネットでの購入という選択肢も増えて楽になっているのかと思ったら、楽になった分だけ購入希望者が増え、同時にネットオークションも普及して転売業の人も増え(やめましょうよそういうことは)、相変わらず人気公演のチケットを手に入れるのは大変なようである。

そういえば、なぜ僕は最近プレイガイドに並ばないんだろう、と考えた。そうしなければ手に入らないようなものは諦めているのだ。
どうしてもチェックしておきたい芝居などは、DM登録しておいて先行発売を利用するが、あとは縁がなかったと思って見送るようになった。
先の予定がなかなか立ちにくい役者業をやっているということも関係している。
たまに、「この日は確実に仕事も何もないだろう!」(何だか切ない確信ではあるが)、と思って賭けでチケットをとってしまうこともある。一年に一度くらいはその賭けに負けている。
それでもそこそこ長くやっているだけあって、演劇関係者の知人・友人も増えてきたため、完売御礼を出している芝居のチケットもとってもらえることもある。そこは功罪か。

兎にも角にも私達としては、劇場に足を運んで下さるお客様の、チケットをとるためにした苦労なんぞ吹き飛んでしまうような舞台にするべく、励むのみなのです。
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